菜箸亭●本日のおススメ

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舟を編む/三浦しをん

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三浦しをんさんは好きな作家で、

この本自体は紀伊國屋書店のキノベス!2012で1位と、

2012年本屋大賞第1位だったから、いずれ読もうとは思っていたんだけど、

会社の朝礼でスピーチする機会があり、

上記の賞とからめ、本が売れない現状、と書店の減少、

『白い犬とワルツを』における手書きPOPの事例、

電子書籍と紙の書籍の今後などについて話すため、

遅ればせながらやっと読んだ。

 

内容はもう既にありとあらゆる所で紹介されているし、

ネタバレになってしまうので詳しくは控えるが、

250頁程の本ですぐ読み終えてしまった。

確かに魅力的な登場人物満載で面白かったが、

短い為にパーソナルについてあまり深く書かれていない部分もあり、

結構時間の経過がある割に読後感は軽く、読み足りない気もした。

 

三浦作品では『風が強く吹いている』『まほろ駅前多田便利軒』に続き、

この作品も映画化され、松田龍平宮崎あおい主演で、もうクランクアップした様で、

2013年4月13日より全国ロードショーの予定だ。

主人公のまじめ君は松田龍平だと、僕のイメージとはちょっと違うんだけど、

そこは俳優さん、どんなまじめ君を見せてくれるのか今から楽しみではある。

映画『舟を編む』公式サイト | 2013年4月13日(土)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

それにしても書店が減った。

今年の5月のある調査では、全国自治体の17%にあたる317市町村で

書店がゼロという結果が出たそうだ。

確かにウチから一番近かった書店も昨年閉店し、amazon頼みの現状だ。

僕も現物や内容を確認したい時は、休日に大型量販店内の書店か、

会社帰りにTSUTAYAに行っている。でもTSUTAYAじゃ圧倒的に量が少ないんだよな。

 

流通ルートの形式として、書店は随分前から終焉を迎えると言われていた。

『本らしきもの』も作っている会社の一員としては、今後の動向は気になるところだ。

先日の“本の闇鍋”と言われた「ほんのまくら」フェアの成功も、

話題の一つにはなったが一過性のような気がする。

舟を編む

舟を編む